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懐かしさの未来

クワクボリョウタ(アーティスト/IAMAS 准教授)×​輪島裕介(大阪大学准教授・音楽学)

 沈みゆく夕日を観たとき、あのころ流行った歌を聴いたとき、畳の薫りを嗅いだとき……。ふとした瞬間、「懐かしさ」を感じることがあります。「懐かしさ」は私たちの支えとなる一方で、容易に誘導・操作されることもあります。なぜ私たちは「懐かしい」と感じるのでしょうか。

 

 本企画では、日用品と電子機器を組み合わせることにより、どこか新しくもノスタルジックな風景を作り出すアーティストのクワクボリョウタ氏と、演歌の周辺に作り上げられた“古き良き日本”イメージの正体を解き明かした音楽学研究者の輪島裕介氏をお招きし、「懐かしさ」の正体と新しい向き合い方を考えます。

日時:2013年7月11日(木) 18:00~20:00

場所:大阪大学豊中キャンパス カルチエ(Quartier)

  [大阪大学全学教育推進機構 ステューデント・コモンズ1F]

ゲスト:クワクボリョウタ(アーティスト/情報科学芸術大学院大学[IAMAS]准教授)

    輪島裕介(大阪大学准教授・音楽学)

主催:大阪大学コミュニケーションデザイン・センター(CSCD)

企画製作:CSCDワーキングメンバー

    (小林傳司・神里達博・木ノ下智恵子・久保田テツ・辻田俊哉・山内保典)

     知デリ学生スタッフ

    (佐々木啓・鈴木寛和・鳥居大嗣・中谷和生・松延徹人・米田千佐子)

     

*ゲストプロフィール*

 

クワクボリョウタ(アーティスト/情報科学芸術大学院大学[IAMAS]准教授

現代美術を学んだ後、98年に明和電機との共作「ビットマン」を制作し、エレクトロニクスを使用した作品制作活動を開始。デジタルとアナログ、人間と機械、情報の送り手と受け手など、さまざまな境界線上で生じる事象をクローズアップする作品によって、「デバイス・アート」とも呼ばれる独自のスタイルを生み出した。2010年発表のインスタレーション「10番目の感傷(点・線・面)」以降は、観る人自身が内面で体験を紡ぎ出すような作品に着手している。その他の代表作に「ビデオバルブ」、「PLX」や、Sony CSLに開発参加した「ブロックジャム」、「ニコダマ」などがある。主な展覧会に『時間旅行展』(2003年、日本科学未来館)、『サイバーアジア』(同年、広島市現代美術館)、『オープンスペース』(2010年、NTT ICC)、『世界制作の方法』(2011年、国立国際美術館)、越後妻有アートトリエンナーレ(同年)など。2003年メディア芸術祭アート部門大賞。2010年同優秀賞。2011年芸術選奨新人賞。

http://www.vector-scan.com/

 

輪島裕介(大阪大学大学院文学研究科准教授)

1974年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科修了。博士(文学)。専門はポピュラー音楽研究、民族音楽学、大衆文化史。1970年前後における「演歌」のジャンル化を論じた著書『創られた「日本の心」神話―「演歌」をめぐる戦後大衆音楽史』(光文社新書、2010)で第33回サントリー学芸賞(芸術・文学部門)受賞。『季刊アルテス』(アルテスパブリッシング)に「カタコト歌謡の近代」連載中。

 

© 2014 by 知デリ

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